医療法人の理事長重任の理事会の予選

理事長重任の予選の理事会決議の議事録は、①都道府県に提出する医療法人役員変更届の添付書類や②法務局に提出する理事長変更登記の添付書類になりえますか

理事の全員が理事長と同じ時期に重任する場合の理事長重任の理事会の予選

この場合の理事長重任の理事会予選の議事録は①都道府県に提出する医療法人役員変更届の添付書類にも、②法務局に提出する理事長変更登記の添付書類にもなります。

理事長、理事などの役員の任期は2年以内に限られます(医療法第46条の5第9項)。そのため理事長、理事が、任期満了後も理事長、理事を続けるには、理事については重任の社員総会決議(医療法第46条の5第1項)、理事長については重任の理事会決議(医療法第46条の7第2項第3号)を得る必要があります。この重任の社員総会と理事会の議事録は、①都道府県の提出する医療法人役員変更届と②法務局に提出する役員変更登記の添付書類になります。                                        理事長、理事重任の社員総会決議、理事会決議を理事長、理事の任期満了と同時に行うことが困難なので、理事長、理事の任期満了前に予め行う予選による重任決議が認められています(例えば3月31日が理事長、理事の任期満了なので、3月20日に4月1日からも引続き理事長、理事を重任する決議を行うこと)。この議決の予選の議事録も添付書類として認められます。

理事の1人が任期満了を期に退任する場合、その理事交代前の理事会で理事長重任の予選を行った場合の理事会議事録はどうでしょうか

理事交代前の理事の理事会議事録による理事長予選の議事録は①都道府県に提出する医療法人役員変更届の添付書類はなりますが②法務局に提出する理事長変更登記の添付書類にもなりません。

法務局が認めないのは理事長は、新しく選任した理事によって選ばれで、交代前の理事の理事会の議決では選任すべきはないことによります。                     なお、登記については本事務所の提携の司法書士が対応します。

この場合理事長の予選が認められないので、理事長任期満了(例3月31日)後(例4月1日)の理事会によって、理事長を選任することになりますが、重任といえるのでしょうか

①都道府県の医療法人役員変更については重任となりますが②法務局の理事長変更登記については旧理事退任と新理事就任になるのが従来の取扱いです。

理事長の予選が認められないと任期満了(例3月31日)後の理事会決議(例4月1日)により、理事長が就任される(例4月2日)ため、任期満了後、就任した理事長になり、重任ではなく、理事長の退任就任ではないか問題となります。

この点①都道府県の医療法人役員変更届では、理事長任期満了後就任までの間、引続き理事長の権利義務を有し(医療法第46条の5の3)、重任とされ、医療法人役員変更届の添付書類も重任と同様原則として就任承諾書、履歴書は不要な上、印鑑登録証明書も不要となります。

これに対し②法務局の登記については、この場合理事長退任(例3月31日退任)就任(例4月2日就任)と登記されるのが、従来の取扱いでした。                    平成29年6月号の登記研究質疑応答集7986号において、株式会社の代表取締役について、この場合重任で差し支えない旨の回答がなされました。これが医療法人の理事長にも適用されるかどうかはわからませんが、適用されると考えられます。             なお、登記については本事務所の提携の司法書士が対応します。

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