医療法人の基金制度

医療法人に拠出した金銭その他の財産は返してもらえるのでしょうか

平成18年医療法改正により、出資者が持分に応じた払い戻しを請求できる持分あり医療法人社団の新設が禁止され、持分によって拠出した資金の回収ができなくなった代わりに、基金制度が設けられます。基金制度とは、医療法人社団に拠出した金銭その他の財産を定款の定めにより拠出者に返還する制度です。

基金制度を採用すれば、一定の要件を満たせば、医療法人に拠出した金銭その他の財産は返してもらえます。
例えば、個人開業の医師が理事長となり、法人を設立しようとする場合、診療所を開設して、診療するのに必要な施設、設備又は資産と2か月分以上の運転資金を拠出しなけらばなりませんが、基金制度を定款で定めれば、その拠出した基金に相当する金額が一定の要件の下で返還をうけることができます。

もっとも、基金制度を採用するには、医療法人社団設立の際、基金の規定を定款に定める必要があります。基金制度を設けたつもりでも、設立の際、定款に基金の規定を規定し忘れていれば、基金による返還請求を受けることができません。ご注意ください。

医療法人設立の際、基金制度を採用すべきかどうかお悩みではないでしょうか

基金制度を採用すれば、拠出者は、医療法人に拠出した当時の金額の限度で投下資金を回収できます。

反面、基金制度を採用すれば、相続によって事業承継する場合、基金に相当する金額が相続の対象となり、相続税がかかっくることになります。

基金制度を採用しましたが、どのような場合に返還できるのか分からない。

まず、基金の制度を設けるには、定款に記載する他に、設立総会議事録で議決する他、基金拠出契約書を作成することが必要です。

この議事録及び契約書に定められた期間が経過しないと拠出できません。

この期間をいつにするかは任意ですが、あまり短かったり、長かったりすると都道府県によっては3年~5年の期間にするよう指導されることもあります。

基金拠出契約の基金拠出の期間を長く定めすぎて、期間到来前に純資産額が拠出した基金を返還しうる金額に達した場合、覚書等で基金拠出契約の期間を変更することできますが、拠出者が理事である場合、契約変更は医療法人との利益相反行為にあたることになるので、理事会に重要な事実を開示し、その承認を受けなければなりません

次に、基金を拠出するには、純資産額が、基金の総額を超えていなければなりません。

例えば 貸借対照表の純資産の部が

1 基金     1000万円

Ⅱ 積立金  200万円

純資産合計   1200万円

であれば、 基金 200万円返済できます。

これに対して、都道府県によっては積立金1000万円になってから返済するように指導するところもあります。

基金制度の返還手続が分からない。

基金の返還については、定時株主総会の決議し、返還は次年度の定時株主総会の前日までに行わなければなりません。

例えば、決算期が3月で、定時株主総会が5月に開かれるとすると

3月         5月        次年度3月   次年度5月

決済期        定時株主総会     決済期  定時株主総会

純資産額基金額超過 → 基金返還議決 →返還した貸借対照表

                  返済可→ → → → 前日まで

基金を返還する場合、都道府県の届出等の必要はございませんが、次年度の事業報告等提出書に基金を返還して代替基金に組み入れた貸借対照表を作成して添付する必要がございます。

純資産の部              次年度純資産の部
1 基金   1000万円          Ⅰ 基金 800万
Ⅱ 積立金  200万円   →     Ⅱ  積立金 200万+次年度収益

                    (うち代替基金)200万

純資産合計  1200万円         純資産合計 1000万+次年度収益
基金 200万円返済の場合

となります。

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